紅一点×SnowMan⑩ (ページ12)

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side WATANABE ページ12

【今日、ドキュメンタリーの撮影が入るんだけど、なべくんも居てほしい。】

そうLINEが来たのは昨日の夜遅くだった。

明日から隔離期間が終わって仕事が始まる。

Aはドラマの撮影もあるから、
結構タイトなスケジュールになるってことは
全体LINEで報告されていた。

だから振り入れの時間は不参加なはずなんだけど。
俺は電話のほうが早いと思って、電話することにした。

A『もしもし？』

「あー、俺。今電話大丈夫？」

A『うん。もう寝るところだった。』

少しだけぽやぽやとした声で話すA。
あんまり長引かせないようにしよ。

「いや、LINEの件が気になって。どうした？」

『あのね、明日、振り入れの時間には参加できないんだけど、その後に自主練しようと思ってて。で、その時に取材が入るんだけどその、、、。家族の話をするから。』

そういうことか。

「ん。分かった。雅はいるんだろ？」

『うん。もちろん。ありがとう。』

そう言うと電話が切れる。

こういう時に1番に頼ってくれるポジションに
居られるのは嬉しいけど、なんとなく辛さもある。

俺が彼女にとっての真の1番になることはないんだろうな。

振り入れの日になる。
俺はいつも通りに振り入れして。

だけど、残ることを不思議に思った
目黒とふっかが残ってる。

しばらくしたらAがやってきた。

目『てかなんでしょっぴー残ったの？振り入れするだけなら残んないよね？』

「あー。じきに分かる。」

目黒が不審に思ってるけど、気にしない。
俺はAのメンタルが心配だった。

しばらくして、雅とスタッフさん達がやってくる。
そうしたら少しだけ顔が引き攣っていた。

大丈夫かな。

ふっかとの振り入れの動画を撮って、
インタビューに移る。

彼女が話す内容にこっちにいるメンバーは
みんな何も話さない。

父親のことは、俺や風磨くらいしか知らないからな。
あと知ってるとしたら樹と高地くらいか。

隣の雅も驚いた顔をしているから知らなかったぽい。