風磨の彼女は手に負えない。2

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「そうだった。浮かれすぎてたわ俺。」

っていいながら私の頭を撫でる風磨くん。


風磨くんも浮かれてる…？

同じ気持ちだというだけで
こっちもフワフワしてくる。




手慣れた手つきで
玄関のドアを開けて中に入れてくれた。


「どうぞ。」


靴を脱いだ途端に出された手。


『大丈夫だよ。酔っ払ってないし。』



シンデレラじゃあるまいし。

嬉しいのに素直になれない、
可愛くない私。


「段差あるから。」

なんて言いながら無理やり私の手を取る。

手は握られたままリビングへ。


モノトーンでオシャレなリビング。
物が少なくて
風磨くんっぽいお部屋。



「好きなとこに荷物置いて。」


そう言われて部屋の隅っこにトートバッグを置いた。


「A、こっちおいで。」


キッチンにいた風磨くんに呼ばれてキッチンに入った。


冷蔵庫を開けて“何飲みたい？”と聞いてくれた。


お酒からジュース、プロテインまで。
何でも揃ってる風磨くんの冷蔵庫。



『これがいいな。』

私が指さしたのは豆乳。


「あっためる？あ、猫舌だったよね？」


あ、、、。前焼肉の時に、、、。


実はあれは嘘。

風磨くんが冷えたお肉ばっかり食べるから
温かいお肉を食べて欲しくて出た咄嗟の嘘。


覚えてくれてたんだ。





でももう嘘は付きたくない。


『実はあれ、嘘なんだ。
風磨くん冷めたお肉ばっかり食べるから…。
豆乳は温かいのしか飲まないの。』


体型管理、
代謝を考えて普段から常温以下のものを飲まない私。

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