Snow Manにはお嬢がいる IV《紅一点》 (ページ3)

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◆降夢復活ページ3

岩本 side (2018)

お見舞いに行って数日後。無事、お嬢は退院した。
といっても完治ではないから様子を見つつとの事だけど。

トラジャと出たYouTube Brandcastは、体調不良を理由にお嬢は欠席したことになっているし、Jrチャンネルの更新は滝沢歌舞伎があったこともあって録り溜めを出していて間に合わない部分はほかのグループに任せているから問題ないとの事だった。

『...ただいま、みんな』

「「「おかえり」」」

あんなことがあってもなおSnowManで居続けたいと言ってくれたお嬢。すべて木嶌統括の独断で行われたことで上層部は何も知らなかったから、お嬢のSnowMan続投は当たり前にOKと判断された。星野チーフや雑賀マネージャーが掛け合う必要も無いほど呆気なく俺らの元に戻ってきた。

ちなみに、木嶌統括と楠原マネージャーは懲戒解雇になった。強制わいせつ、幇助、脅迫、住居侵入、名誉棄損、侮辱、ストーカー規制法などなど、ありとあらゆるものが全部罪になって降りかかってるらしい。ざまあみろ。
詳しい話は知らないが、お嬢もお嬢のご家族も事務所も示談にせず徹底抗戦する姿勢らしい。

『また引っ越さないとな。家もセカンドハウスも』

岩本
「俺らも引っ越し手伝うから」

阿部
「もっとセキュリティいい所にしなよ」

『そうする』

すぐに傷が癒えるとは思えない。相当なトラウマになってもおかしくないことだ。でもお嬢はそんな姿を見せたがらないから俺らも深くは追求しないでおこうと決めた。もちろん、相談しなかったことに対してはめちゃくちゃ説教した。ついさっき。

雑賀マネ
「降夢さん、早速ですが映画の顔合わせが明日です」

『うん、間に合ってよかった』

お嬢が単独初主演をする映画が決定していた。
これは歌舞伎中に決まって皆で喜んだ。だからこそ流れてしまわなくてよかったとお嬢だけじゃなく俺らも思ってる。まだデビューしてないから主題歌を俺たちで歌うことは出来ないのが悔しいけれど、これもまた一歩先に進むきっかけになる。

【Cigarette Night】
煙草を題材にしたというその作品は、お嬢の初主演映画となる。今年で20歳になるお嬢の区切りになる作品だから俺たちも全力のサポートをすると決めた。

ただ。

岩本
「煙草かあ、、、」

喫煙者が言うのもあれだが、煙草は身体に良くない。
小さい時から見てきたお嬢が煙草を吸うなんて心配だ。

『成人してからそのシーン撮影だから』

雑賀マネ
「当たり前です」

深澤
「肺まで入れるなよ？」

『そう簡単に出来ないでしょ』

渡辺
「とにかく気をつけろ」

佐久間
「喫煙者どもが1番ゴタゴタ言うんだ」

宮舘
「身をもって知ってるからかな」