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「嘘なんて、」
「嘘だらけです。」
「…。」
「俺を彼氏だって紹介したことも、これからAさんが俺に言おうとしてることも。」
「…!」
「俺は構わないですよ。Aさんにどれだけ利用されたって。だって好きなんですから。」
でも、と溢れた涙を拭ってくれた。
「好きだからこそAさんには幸せでいてほしい。自分の気持ちを大切にしてほしいんです。」
「持田くん、」
「好きなんですよね?さっきの…佐久間さん、でしたっけ?」
「…うん。」
「身内になってしまったかもしれませんが、血の繋がりはありません。好きになったって悪いことじゃないんですよ?元々は他人なんですから。」
「でも大介くんは私のこと妹としてしか見てない。私なんて眼中にないの。仮に付き合えてもこうやって楽しくデートできないし。」
「…それは本心ですか?」
「え…?」
「好きな人と一緒にいられるなら、どこにいたって同じ時間を過ごしてることに変わりはありません。それが楽しいとか幸せとかそういうことにはならないんですか?」
「…、」
「Aさん、」
持田くんは、俯く私の前にしゃがんで両手をそっと包み込む。
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minese(プロフ) - ありがとうございます、助かりました (5月2日 12時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 題名は『玉響-moment』です(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (5月2日 12時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - 題名を教えてください (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - そうなんですか⁉ありがとうございます (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 目黒くんのお話ありますよ!お手数ですが私の作品一覧を見ていただければと思います。 (5月1日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年4月7日 16時