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彼の言うあの時とは、新入社員歓迎会のこと。
うちの上司は酔うとご機嫌になっていろんな人にお酒を注いでまわる癖がある。
持田くんのグラスはいつ見ても中身が減っていなくてそれでなんとなく察していた。
そういう人に限って目をつけられるもので、持田くんはしつこくお酒を勧められて困っていたからあえて私が隣に座って上司からお酒を注いでもらった。
持田くんにそっと烏龍茶を渡して。
「入社当時に比べたら楽しめるようにはなったんですけどねぇ。」
「無理しなくていいって。大人の楽しみってお酒だけじゃないし。」
「でもAさんは飲めるから、お付き合いするなら飲める男性の方がいいなって思いませんか?」
「え…?」
「どうですか?」
「そこにこだわりはない、かな。」
「へぇ〜。そうなんですね。」
持田くんがグラスをテーブルにコトンと置く。
「じゃあ俺でも見てもらえるチャンスがあるってことですか?」
彼の発言に驚いて目を合わせるけど、やっぱりなんでもないような顔をしている。
「もしかしたら気づいてるかもしれないですけど…。好きなんです、Aさんのこと。助けてもらったあの日から。」
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minese(プロフ) - ありがとうございます、助かりました (5月2日 12時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 題名は『玉響-moment』です(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (5月2日 12時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - 題名を教えてください (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - そうなんですか⁉ありがとうございます (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 目黒くんのお話ありますよ!お手数ですが私の作品一覧を見ていただければと思います。 (5月1日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年4月7日 16時