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値札の横にある性能一覧を見比べながら右へ左へと移動していたら突然声をかけられた。
「お客様、ドライヤーでお悩みでしょうか。」
「はい、そうなんですよ。どれが、」
パッと顔を上げたら、店員さんかと思っていたのに大介くんだった。
帽子やマスクでよく見えないけど、サングラスの奥の瞳はイタズラが成功した子どものよう。
「こんなとこで会うなんてね。どったの?」
「お姉ちゃんがドライヤー壊れたって。」
「そうなんだ。そりゃ大変。」
「なるべく髪の傷みが少ないやつにしようって思ってさ。」
「Aちゃんは優しいねぇ。」
「…。そっちはひとりなの?」
「んーや?翔太とふっかがその辺にいる。」
大介くんはこの2人とよく買い物に行くらしい。
「会う?」
「いやいやいや…。」
「てか俺、車だから乗って帰れば?」
「スーパーも行かなきゃだから、」
「いいよ。連れてく。」
「ええ…。」
「だぁいじょーぶ。身内なんだから問題ないって。」
「…うーん。」
煮え切らない返事をすると、テレビとは違う控えめな低いトーンで笑う大介くん。
そういう素の部分にもドキッとしてしまう。
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minese(プロフ) - ありがとうございます、助かりました (5月2日 12時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 題名は『玉響-moment』です(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (5月2日 12時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - 題名を教えてください (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - そうなんですか⁉ありがとうございます (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 目黒くんのお話ありますよ!お手数ですが私の作品一覧を見ていただければと思います。 (5月1日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年4月7日 16時